・第二種低層住居専用地域に建築できる用途を知りたい。
・その他の制限は?
・第一種低層住居専用地域との違いは?
一級建築士が解説します。
第二種低層住居専用地域内に建築することができる建築物
第二種低層住居専用地域は、主に低層住宅のために定められた用途地域で、建てられる建築物の種類は第一種低層住居専用地域とおおむね共通しています。
ただし、第二種低層住居専用地域では、一定規模以下の店舗などを建築することが認められている点が特徴です。
第一種低層住居専用地域に建築できる用途は、すべて第二種低層住居専用地域にも建築可能です。
以下の記事を参考にしてください。
建築可能な店舗
第二種低層住居専用地域では、第一種低層住居専用地域で建てられる建築物に加えて、一定の店舗も建築することができます。
建築できるのは、用途に供する部分の床面積の合計が150㎡以内で、3階以上を店舗用途にしないものに限られます。
具体的には、次のような店舗・施設が認められています。
- 日用品を主に扱う店舗
- 食堂、喫茶店
- 理髪店、美容院、クリーニング取次店、質屋、貸衣装屋、貸本屋などのサービス店舗
- 洋服店、畳屋、建具屋、自転車店、家庭電気器具店など
※作業場の床面積が50㎡以内で、原動機を使う場合は出力合計が0.75kW以下 - パン屋、米屋、豆腐屋、菓子屋などの食品製造販売店
※作業場の床面積が50㎡以内で、原動機を使う場合は出力合計が0.75kW以下 - 学習塾、華道教室、囲碁教室など
このように、第二種低層住居専用地域は、低層住宅の良好な住環境を守りつつ、日常生活に必要な小規模店舗や教室なども認めている用途地域です。
以下に条文を記載します。
第二種低層住居専用地域に建築可能な店舗(法別表第2(ろ))
店舗、飲食店その他これらに類する用途に供するもののうち政令で定めるものでその用途に供する部分の床面積の合計が150㎡以内のもの(3階以上の部分をその用途に供するものを除く。)
※政令で定めるもの⇒令130条の5の2
建築可能な店舗(令130条の5の2)
一 日用品の販売を主たる目的とする店舗又は食堂若しくは喫茶店
二 理髪店、美容院、クリーニング取次店、質屋、貸衣装屋、貸本屋その他これらに類するサービス業を営む店舗
三 洋服店、畳屋、建具屋、自転車店、家庭電気器具店その他これらに類するサービス業を営む店舗で作業場の床面積の合計が50㎡以内のもの(原動機を使用する場合にあつては、その出力の合計が0.75kW以下のものに限る。)
四 自家販売のために食品製造業を営むパン屋、米屋、豆腐屋、菓子屋その他これらに類するもので作業場の床面積の合計が50㎡以内のもの(原動機を使用する場合にあつては、その出力の合計が0.75kW以下のものに限る。)
五 学習塾、華道教室、囲碁教室その他これらに類する施設
参考図書↓↓
高さの制限
第二種低層住居専用地域では、用途に厳しい制限があるだけでなく、建物の高さについてもさまざまな規制が設けられています。
・絶対高さ制限
建築物の高さの上限が、都市計画により10mまたは12mのいずれかで定められています。
・道路斜線制限
道路斜線制限については、適用距離が20mまたは25m、勾配が1.25とされています。

・北側斜線制限
北側斜線制限については、適用の基準となる高さが地盤面から5m、勾配が1.25とされています。

その他の制限
外壁後退
外壁後退距離は、自治体の都市計画により定められます。
この規定がある場合、敷地境界線から建物の外壁面までを1mまたは1.5m以上後退させる必要があります。
敷地面積の最低限度
敷地面積の最低限度についても、自治体が都市計画で定めることができます。
その上限は200㎡以下とされています。
日影規制
第二種低層住居専用地域では、一定規模以上の建築物に対して日影規制も適用されます。
対象となる建築物
・軒高が7mを超える建築物
・地階を除く階数が3以上の建築物
測定面の高さ
・平均地盤面から1.5m
規制時間
日影時間の規制値は、次の3種類のうちから自治体が定めます。
| 敷地境界線からの水平距離が10m以内の範囲における日影時間 | 敷地境界線からの水平距離が10mを超える範囲における日影時間 |
| 3時間(道の区域内にあっては、2時間) | 2時間(道の区域内にあっては、1.5時間) |
| 4時間(道の区域内にあっては、3時間) | 2.5時間(道の区域内にあっては、2時間) |
| 5時間(道の区域内にあっては、4時間) | 3時間(道の区域内にあっては、2.5時間) |
まとめ
第二種低層住居専用地域では、第一種低層住居専用地域で建築可能な用途(住宅等)に加えて、床面積150㎡以内・3階以下の一定の店舗も建築することができます。
それ以外の主な制限については、第一種低層住居専用地域と共通です。
用途地域については、見やすい一覧表などが以下の書籍に掲載されています。
詳細を確認したい場合は、以下の書籍を参考にするのがおすすめです。
